■第1回■
【デジカメを選ぼう】

はじめに
 キャンプDEデジカメ口座の第1回は、「デジカメを選ぼう!」です。一口にデジカメといっても、超薄型のコンパクトから交換レンズを自由に使える本格的な一眼レフタイプまで、様々な機種があります。また、画素数、レンズ、記録メディア、手ブレ防止装置、高感度、等々、今ドキのデジカメはチェックポイントも沢山あり、何を基準に選んだらいいのかよく分からない、というのも無理はありません。しかし、自分に合った1台を選ぶには、こうしたチェックポイントをひとつひとつ検証してゆくのが、実は一番の近道です。下取り率も悪く、モデルチェンジの早いデジカメだけに、自分の使い方に合った1台を選ぶのが、結局のところ「良い買い物」になるはずです。「もうすでに買って使っている人」も、自分のデジカメの性能や適正を知る上でも、読んでみて下さい。


まず、「何を撮りたいか?」のポイントを絞る
 
この口座を見に来た方は、少なくともキャンプやアウトドアの写真を撮りたいはず。でも、例えばキャンプといっても、キャンプ場の周辺の景色を撮りたいのか、花や虫の写真を撮りたいのか、小鳥の写真を撮りたいのか、家族や仲間の写真を撮りたいのか・・・で、選ぶべきデジカメは違ってきます。もちろん「全部!」と答える人も多いと思いますが、あまり欲張らずに、「何が主か?」を考え、その主な被写体に対しての性能だけは、必ず確保するようにするのが良いでしょう。下に例を挙げてみたので、まずはこんなケーススタディから、自分のデジカメに必要な機能をチェックしてみましょう。

撮りたいもの別デジカメ必要機能
 人物入りのキャンプシーンを撮りたい 一番多いニーズがコレだよね。被写体が人物だから、コンパクトタイプでも充分。レンズは広角から中望遠まで(35mm判換算で35〜85mm程度)があればいい。最近ではフェイスクリアモードとか、顔きれいモードとかの、人物の顔を美しく写すモードが付いている機種があるのでオススメだ。それからキャンプは夜のシーンもカッコ良く撮れれば、よりGood! 夜景モードがあるもので、ISO1600以上の高感度設定ができるものがオススメだ。
 草花や昆虫を撮りたい 必ず「マクロモード」=接写モードが付いているのが前提。それも10cm以内に近付けるタイプがいい。レンズは標準から望遠(35mm判換算で50〜100mm程度)があればいいが、機種によっては望遠側(焦点距離が長い側)でマクロモードが使えなくなる機種もあるので、要注意! マクロ用の低い三脚が欲しいけど、三脚使用が面倒なら手ブレ防止機能や高感度設定があるものがオススメ。(マクロモードが無くてもクローズアップレンズというアクセサリーを使う方法もあるゾ!)
 カヌー、釣り、スキー等を撮りたい デジカメを水場で使いたいのなら、必ず「防水機能」のあるものを選ぼう。普通のデジカメは水に弱く、雨に濡れて壊れることもシバシバ。カメラ本体に防水機能がなくても、防水ハウジング水中ハウジングのアクセサリーが用意されているものなら、水場や水中でも使える。カヌーなど、何かをしながら片手で撮ることが多いなら手ブレ防止機能があった方がいいし、釣った魚を撮りたいなら、マクロモードもあった方がいい。
 小鳥を撮りたい これはハッキリ言ってデジタル一眼レフの領域。レンズは超望遠(35mm判換算で300mm以上)が欲しい。どんなに安く見積もっても50万円以上の予算が必要。とはいえ、あまりに高価なので、とりあえずはデジスコ(コンパクトデジカメをフィールドスコープ=単眼望遠鏡に接続する方法)もある。これならフィールドスコープとデジカメを合わせて10万円以下の予算でも充分に実現できるゾ!
 風景を美しく撮りたい 大自然の広大な風景を撮りたいなら、広角レンズが必需機能。35mm判換算で28mm以下、できれば超広角レンズの領域24mm以下(35mm判換算)が欲しいところ。一般的なデジカメはここまでの広角レンズは付いていないので、ワイドコンバーターというアクセサリーの用意がある機種がオススメだ。

35mm判換算とは?

 APSタイプではなく、いわゆる普通のフィルムは、135サイズといわれるパトローネ(遮光金属筒)に納められた巻きフィルムだ。この「普通のフィルム」に記録する画面サイズで最もポピュラーなのが、24×36mmという大きさ。これがいわゆる35mm判だ。この画面サイズを使うカメラは、例えば50mmという焦点距離のレンズを使うと、人間が普通に見ている視野の広さに近い感じの画像がフィルムに写し込まれる。35mm判カメラで、50mmが標準レンズと呼ばれるのは、このためだ。しかし、カメラが使う画面サイズが変われば、標準レンズといわれる焦点距離も変わってくる。広角レンズや望遠レンズも然りだ。本来なら、そのレンズが写し込める視野の広さは画角(角度)で表すべきだが、35mm判カメラが世界中で最も多く使われていたため、前述の50mmが標準レンズ、広角レンズは35mm 以下、望遠レンズは85mmから、超望遠は300mmといった具合に、35mm判カメラが使うレンズの焦点距離に置き換えると、様々な画面サイズのカメラでも、そのレンズの写せる視野の広さがイメージしやすい。35mm判換算(35mm換算、35mm相当、等)とは、こういう意味なのです。でも、35mm判のカメラに慣れ親しんでいない人には、かえって分かりづらい表記方法かもしれませんね?!


機能やスペックを理解する
 
自分が撮りたいものに対して、おおよそどんな機能が必要なのか分かったら、次は機能やスペックを理解しましょう。一見、難解なデジカメのカタログも専門用語の意味が分かれば、意外に簡単! 自分の欲しいデジカメかどうか? さらに細かくチェックできます。ここでは、デジカメのカタログに頻繁に登場する用語のいくつかを挙げて解説します。ちょっと難しい表現も出てきますが、「だいたいこんな感じ」という程度に理解していただければOKです。

【画素数】

デジカメで撮影された写真データは、点描画と同じで沢山の点の情報をまとめたものです。「有効画素数600万画素」とか、「3.5Mpixels」(=「3.5メガピクセル」=350万画素)、もしくは1280×800ピクセルなどと表記されているのが、画素数です。当然、画素数が多ければ多いほど大きくプリントすることができます。出力するプリンターやカメラ屋さんの現像機の能力にもよりますが、画素数に対する引きのばせるプリントサイズの限界はおおよそ以下の通りです。ただし、画素数は多ければ良いわけではなく、画素数の多いデータを記録するには、カメラのデータ処理能力の速さが問題になり、記録するメディアの容量も大きなものが必要になってきます。また、画素数が大きいと、より細かな部分まで繊細に写せますが、それだけレンズの描写能力が露骨に表れてきます。そんなわけで、画素数の多さだけでデジカメを選ぶのは禁物です。デジカメは総合能力で選びましょう!

■ 300万画素・・・・・・・・・・・ホームページ、PC壁紙、L判プリント(89×127mm)、ハガキ
■ 600万画素・・・・・・・・・・・六つ切り判プリント(203×254mm)、A4、印刷原稿(B5)
■1000万画素・・・・・・・・・・・大四つ切判プリント(279×356mm)、A3、印刷原稿(A4)

【レンズとCCD】 レンズの性能を表すのに、最近では「光学10倍ズーム」だとか、「広角ワイドレンズ搭載」だとかといった抽象的な表現が多く用いられます。しかし、レンズ性能表記の基本は、焦点距離と絞りの開放F値です。これは例えば7.2〜50.8mm F1:2.4〜3.5といった具合に表し、焦点距離が短ければ広角側、長ければ望遠側。開放F値は、焦点距離をそのレンズの有効口径(直径)で割った値で、この数字が少なければ大きな口径のレンズということになります。
また、最近ではレンズの画角(写し込める視野の広さ)を表すのに、
35mm判換算を用いますが、35mm判換算の意味は、こちらを見て下さい。ここでは、デジカメの一般的な画面サイズ(CCDサイズ)に対する35mm判換算値を表にしましたので、参考にして下さい。
 画角(対角線の視野) 1/2.5型 フォーサーズ(3/4型)
13.5×18mm
APS-Cサイズ
16×24mm
35mm判換算値
35mm判フルサイズ
24×36mm
74° 4.7mm 14mm 18mm 28mm
46° 8mm 25mm 33mm 50mm
24° 17mm 50mm 67mm 100mm
12° 32mm 100mm 133mm 200mm

コンパクトカメラのCCDサイズ
コンパクトカメラのCCDサイズ(受光素子サイズ)は、分数&型で表記するのが慣例です。この場合、分数はCCDの有効表面(長方形)の対角線長をインチで表したものです。(1インチ=2.54cm)
また、CCDの他のにC-mosと呼ばれる受光素子がありますが、多少の特性の差はあるものの、大きな違いはありません。
光学ズームと電子ズーム
例えば「光学10倍ズーム」とは、レンズの焦点距離が8mmから80mm等、10倍の範囲で変化すること。光学ズームはレンズの性能だけでズームを実現するので、画質が低下することはない。一方、電子ズームはレンズが投影した映像の一部をソフトウェア的にアップにするので、画質が低下する場合が多い。ただし、光学ズームは高価になりやすく、また、ボディをコンパクトにしにくいというデメリットもあります。
レンズの絞りの開放値
レンズの開放値はそのレンズの性能を表す大事なデータのひとつです。開放値が小さければ開放値の数字が大きいレンズよりも、同じ明るさでの撮影の場合、より速いシャッター速度が使えるため、手ブレが起こりにくくなります。さらに、絞りを開放して撮影した時には、開放値の少ないレンズは、数値の大きなレンズよりも背景をボカして撮影することができます。ただし、開放値の大きなレンズは、それだけ大口径になりますから、価格も高くなります。
レンズの絞りの開放値は、以下の式によって求められた値です。
レンズの焦点距離÷レンズの有効口径=レンズの開放値通常、大文字のFに続けてF1:2.8もしくは単にF2.8と表記。
高感度と手ブレ防止機能 最近のデジカメのトレンド的性能&機能が、高感度設定と手ブレ防止装置です。高感度はフィルムの感度と同じで感度が高いほど暗いシーンでもストロボを使わなくても撮影できるといったメリットがあります。感度ISO1600以上の設定ができる機種なら、キャンプでは焚き火やランタンの灯りの下でもストロボ無しで雰囲気のある写真が撮れます。
一方、手ブレ防止機能はコンパクトデジカメで起きやすい手ブレを光学的に補正してくれる装置です。片手で撮ったり、花や虫を近寄って撮ったりする時には特に有効な機能です。理想は高感度&手ブレ防止装置かな?
【記録メディア】 デジカメでフィルムの代わりになるのが、コンパクトフラッシュ、SDカード、スマートメディア等の記録メディアです。多種多様なものがありますが、どれが良い悪いというのは特にありません。プロ向けデジカメによく使われるコンパクトフラッシュカード(CFカード)は、裏表を金属板でサンドイッチしてあるため、歪みや衝撃に強く、電気接点が露出していないので電気的なトラブルも少ないというメリットがありますが、その分、大きくなり、それを入れるカメラも大きくなります。他のメディアはCFに較べ構造的荷多少弱くなりますが、接点に素手で触ったり、金属を接触させたりせず、大切に扱えば問題ありません。ただし、XDカードやマイクロSDカードなど、超小型の記録メディアは紛失に注意しましょう。
なお、大きな容量の記録をデジカメに入れっ放しにしている人もいますが、万が一のデータ破損を考えると大きな容量のものは一気に沢山の写真データが破損する危険も秘めています。あまり大容量のメディアを用いず、こまめにバックアップしたり、複数のカードを携帯する方法が賢い使い方です。また、複数台のデジカメを使いたい場合は、同じ種類の記録メディアを使うデジカメを選ぶのが良いでしょう。
【電池】 デジカメ選びの意外な落とし穴が電池です。最近のコンパクトデジカメのほとんどは充電式の専用電池を使うため、観光地などで電池が無くて撮影できなくて困っているデジカメユーザーをよく見かけます。デジカメ本体の購入時に予備電池の購入をオススメしますが、どこでも手に入る単3電池や単4電池が使える機種を選ぶという方法もあります。なお、同じ充電式電池を使うタイプでも、専用電池ではなく、単3/単4型ニッケル水素電池が使えるタイプだと、高価な専用電池を買わなくて済むばかりか、電池式ランタンなどの他の電気製品と電池を共有できるメリットもあります。ただし、単3/単4型ニッケル水素電池を使うタイプでも、単3/単4型アルカリ電池は使えないというタイプもあるので、要注意!
【コンバーターレンズ】 デジカメ本体に装着されたレンズの前に取り付けて、より広い視野を撮影したり、より倍率の高い望遠レンズのようにしたり、花や虫を近寄って撮影したりするためのアクセサリーです。レンズ交換ができないコンパクトデジカメを一眼レフのように使うには有効です。購入しようと考えているデジカメのレンズに、「もうちょっと広角側が欲しい」とか「望遠側が欲しい」とか「もっとマクロ性能が欲しい」といった場合には、そのデジカメのアクセサリ−に、これらのコンバーターレンズがあるかどうかチェックしてみるとよいでしょう。また、コンバーターレンズは、純正アクセサリーだけでなく、社外品にもあります。探してみましょう。
ワイドコンバーター・・主レンズ(取り付けられているレンズ)を、より広角レンズにするもの。
テレコンバーター・・主レンズ(取り付けられているレンズ)を、より望遠レンズにするもの。
マクロフィルター・・クローズアップレンズなどとも呼ばれていて、主レンズの限界より被写体に近寄って撮影できる。
【デジイチ=一眼レフ】 現像と同じ画像処理やプリントも自分でできるデジタルの一眼レフは、フィルム式の一眼レフより身近になったといえます。最近ではデジタル一眼レフを「デジイチ」と呼び、デジタル写真を本格的に楽しむためのアイテムにとして人気を博しています。
しかし、デジイチの購入を考えているなら、コンパクトデジカメに較べ遥かに大きく重いカメラを持ち歩く覚悟が必要です。また、最新型のデジイチでは、様々な対策が施されていますが、相変わらず
「CCDにホコリが付くとそれがプリントに表れてしまう」致命的な欠陥があることも忘れてはなりません。CCDにホコリが付いたら、ソフトウェア上で消すか、その都度、サービスセンターに出してクリーニングしてもらうか、クリーニングキットを購入して、自分で超重要部品のCCDを、傷付けないように掃除するしかありません。とはいえ、「なんでも美しく撮りたい」という欲張りさんには、デジイチが一番です。
【ネオ一眼タイプ】 一眼レフと似たスタイルですが、光学式ファインダーではなく、ビデオカメラと同じ電子式ファインダーが付いているのが、いわゆる「ネオ一眼タイプ」です。このタイプは画素数も多く、レンズも高倍率で高画質のものが装着されているため、レンズ交換はできませんが、一眼レフと同様に使えます。コンパクトデジカメを明るいアウトドアで使うと液晶モニターの画像が見えにくいことがありますが、電子式ファインダーなら、こうしたこともありません。また、一眼レフと同様に顔にくっつけて構えられるので、コンパクトデジカメによくある手ブレも、起こしにくいといったメリットもあります。ほとんどの機種がアクセサリーも豊富に用意されているので、「キャンプDEデジカメ」としては、かつ吉オヤジもオススメのデジカメです。

まとめ
 
さて、自分の使い方に合ったデジカメはどういったものが良いかイメージできましたか? 左のLinkのコーナーにデジカメメーカーの一覧を設けておきましたので、是非とも参考にして最適な1台を見つけて下さい。さて、今ドキの携帯電話はそのほとんどにカメラが搭載されていて、年賀状やホームページ用に使う程度の写真なら携帯で撮れてしまいます。つまりデジカメを持つということは、「より美しい写真を撮りたい」「より美しい写真が撮れる」という意志と行動の表れでもあります。デジカメを購入したなら、家に置いておかずに、ドンドン持ち歩いて写真を撮って下さい。勿論、キャンプに行く時は必ず持って行きましょう。さて、次回は「デジカメ撮影の基本」です。それまでに自分のデジカメの基本的な使い方をマスターしておきましょう!



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