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  7月22日 「タープと紫外線」
 7月22日。 暑い日が続いている。例年と比べてどうだ、なんてテレビのニュースは伝えているが、今年がどうであれ自然現象には違いない。暑いといったって寒くなるわけじゃなし、どうにもならないことは、どうにもならない。
 
 今日は、昼下がりの一番暑い時間にひとりだけ客が来た。タープを直して欲しい、との相談だ。さっそく見てみると、20cmほどの裂け目ができていた。これなら2500円だな、グロメットもなくなっているが、これは別料金だと客に言うと少々躊躇している様子だった。
 
 代金が高いと思うかもしれないが、単純に縫い合わせるだけじゃないからな。縫い合わせたあと、裏側から生地を当てて強度も高めるし、ちゃんと色もあうようにしてやるんだ。ここでまた企業秘密を教えてしまおうか。リペアキットもいろいろ売られているが、なかなか色を合わせるのは難しいだろう。そんな時は、タープの収納袋を利用してしまうといいんだ。たいていのテントやタープなら、袋は本体と同じ素材を使っているし、色の褪せ方も近いからそれほど違和感がないんだ。せっかく買った時についてくるんだからな。もちろん、切り取った後は、別の生地を使って袋を直してやる。自分で言うのも何だが、これだけやっているのだから安いもんだ。
 
 話がそれたが、客が躊躇する理由もわからないわけではない。おそらく、客のタープはどこかのディスカウントショップで安く買ったものでからだろう。いくらだったかは知らないが、5000円で買ったタープに3000円の修理代が高い、という理屈もわからないわけではない。そう言ってやったら、客もそうなんだ、と正直に答えた。そう正直に言えばいい、気に入った、とまた長話になってしまった。
 
 持論でもあるんだが、道具を買う時にはもっとよく見ろ、ということなんだ。確かに安いことはいいが、もう少し用品を見る確かな目を持って欲しいんだな。例えばこの客のタープ、見た目には立派だが、よくよく見ると生地が非常に薄いんだ。こんな生地だと、紫外線を通してしまうから、タープの下でも日焼けしてしまうんだ。それに、強度がないからすぐに壊れてしまう。値段が高くてもしっかりしたタープなら、紫外線も通さないし簡単には壊れないから長く使えるんだ。仮に壊れたとしても、一回の修理代が高く感じることはないしな。安物タープだと、何回も修理したり買い替えたりと、結局は高くつくんだ。安物買いのなんとやらだ。
 
 その時だ、紫外線を通すのを直せないかと聞いてきた。正直に言おう。それは無理な相談だ。防ぐのなら生地全体を取り替えるしかない、修理じゃなく買い替えだ。直せないものは直せない、どうにもならないものはどうにもならない、とはっきりと言ってやった。
 
 次は高くてもしっかりしたタープを買うよ、と客は帰った。修繕はやめたから儲けもなしだ。おっといけない。ちょうど今、しっかりとしたタープの中古があったんだ。これを勧めておけばよかったなぁ??。明日の天気はどんなだろう。
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