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第2回:温泉とは(2)
温泉の個性に注目して入浴する点につきましては第1回に述べましたが、温泉が新鮮であるかどうかは重要な問題です。(一部の鉱泉などで湧出量の少ないもので新鮮さがそれほど重要でないものもあります。)
これは湧出量と使い方、浴槽の構造が大きく関わっています。湧出量は多いほど良いし、使い方は掛け流しが、浴槽は小さいほど良くなります。
 
@ 掛け流しについて 
温泉が好きな人たちで最重視しているのは、一番端的に新鮮さがわかる「掛け流し」かどうかです。
これは温泉の源泉を浴槽に流れ放しにしているもので、加えている量だけ使い捨てているものです。この判別は大きい浴槽だと難しいのですが、入った人の分だけ湯船から溢れます。また注がれている量と捨てている量が同じであれば確かです。また鉱泉であっても加熱掛け流しの温泉を見ると、その宿主の見識の高さに感動します。
A 加熱、循環に対する考察
温泉の状態で加熱や循環をしなくてはならない場合がありますが、いろいろのレベルがあります。加水して循環か、源泉のまま循環か、源泉を加えながら循環かです。
 鉱泉の場合は加熱しなくては入浴に適する温度に達しないので、加熱が必要でありますが、少なくとも湯を足し続けることが望ましいものです。温泉であっても湯量に見合わない浴槽の大きさの場合は循環して再利用することが多く、二酸化炭素や硫化水素などの気化成分と匂いの多くは失われてしまいます。
各地の温泉でこれは実際に行われていることですが、希望としては1,2人用でも良いので源泉掛け流し浴槽を設置しておくと、ゲストが源泉を愉しむことができるのではないかと思います。
B 泉質
次に各泉質の解説ですが、一般的なものはガイドブックにも載っているので、ここでは知覚的特徴について述べたいと思います。
1 食塩泉  塩味である。磯の香りのような弱い刺激臭があるか、また臭素臭もある。色は少量でも鉄を含むと緑色になるが、さらに多いと赤褐色に近づく。
2 硫黄泉 たまごのような硫化水素臭が特徴。味は硫黄の苦味がある。単純硫黄 泉は透明だが新鮮だと硫黄臭が感知できる。硫黄泉の色はさまざまで透明から白濁、緑色、透明、黄白濁、青白濁、灰色などがあります。
3 硫酸塩泉 透明なことが多いが、金属イオンによって黄褐色のものもある。芒硝泉(ナトリウム硫酸塩泉)は薬味が特徴。石膏泉(カルシウム硫酸塩泉)は焦げたような湯の香が特徴。正苦味泉は(マグネシウム硫酸塩泉)はピリッとした苦味が特徴。
4 重曹泉 すべすべ、つるつるする触感があり、重曹特有の薬臭がある。色は透 明から褐色、黒色まである。重炭酸土類泉は緑褐色や黄土色が多く土類の金気臭がある。
5 炭酸泉  炭酸の濃厚なものは体に泡付きが見られる。入浴時の体感清涼感もあるが、炭酸泉は新鮮でないと気化して個性が消えてしまう。
6 鉄泉 赤い色と渋味が特徴。匂いも鉄の錆びの匂いがする。緑礬泉は酸性で湧出し、酸味も感じることが多い。
7 単純泉 成分量が1gに満たないものが単純泉となる場合が多いため透明、無味、無臭のものが多いが、主要な成分が他のそれぞれの泉質の特徴を現していることがあり、その判別が微妙で楽しい。なお1g以下のものでも指定成分によって単純硫黄泉、単純鉄泉、単純酸性泉、単純炭酸泉となるものはそれぞれの泉質に入る。
8 放射能泉 放射能は感知不能のため透明、無味、無臭であるが、食塩系や炭酸 系のものもあり、それぞれの特徴を併せ持つことも多い。
9 酸性泉 酸味が一番の特徴。硫黄を含むことが多く、その特徴を併せ持つことが 多い。体感がピリッと刺激的。
10 明礬泉 渋柿のような収斂味と褐色の湯が特徴。ロゼワインのような色のものもある。
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