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第14回: 四国と北九州の温泉

1 みかど温泉  香川県琴南町 

 放射能泉の多い香川県にあって個性のある湯と渓谷の奥の奇麗な景観で 記憶に残った温泉。まず源泉で湯が放流されているとのことで訪れる。
透明淡い白濁、少苦味、微硫黄臭の湯が余り湯なのか大量に流れ出してい る。深い観察が出来ないが良い組成だと感じた。その後旅館の内湯に入浴 したが気に入った。白濁(40センチ)ほぼ無味、無臭。で加熱循環で 微硫黄臭や苦味も減少していたが、白濁し認識できる個性の第一番である 視覚的特徴が出て更につるつる感も加熱循環で増加するという皮肉的な 効果であった。17度 PH9.0 総計約300  HS CO3などの明記 なし。


  


2 祓川温泉  愛媛県津島町槙島

 新しいログハウスの造りで、家族風呂が2箇所と男女別の浴槽2箇所の 小さな施設。湯は単純硫黄泉の16.8度で硫黄分は HS−4.1というもの 透明、少卵味、湯口硫黄臭ほのかという観察。加熱であるが湯口より 源泉を足せる仕組みは好感した。この源泉にかろうじてのこる硫黄に 4.1の含有量であればもう少しあるのではないかと推測するが、タンク に溜めたり引き湯の距離があるためではないかと思う。


  

 


3 土佐山温泉  オーベルジュ土佐山  高知県土佐山村

 高知県にはHS(硫化水素イオン)が1.0以上の規定による鉱泉の単純 硫黄泉が多く中追渓谷、かがみ、円行寺、湯川、若宮、夢のなどの温泉 がある。総じてわずかな硫黄のため浴槽では透明、無味、無臭になって いる。ここも17度の単純硫黄泉でHs−1.93である。総計約200余り。 硫黄の感触は抜けているが色が変わっている。透明だが蛍光のように 弱く青白濁していて無味、無臭であった。木造の現代建築で瀟洒な洋風 の造りはセンスが良く泊まってみたい気持ちになった。

  


4. 山香温泉  山香町温泉センター  大分県山香町 

  温泉日本一の別府の裏山になる山香町に強力な濃い食塩泉が湧出し ている。小さな日帰り共同湯で簡素な湯小屋が新設されている。 温度は31.8度 総計36890の強食塩泉で緑褐色濁り(18センチ) 強塩辛味炭酸刺激あり、金気炭酸臭との観察である。塩分のほかに 炭酸の個性も出ている。源泉を50%ほどに薄めているがさすがに 総計36.9gの強い個性は残っている。褐色の析出物が浴槽のまわり に付着し濃さを物語っている。また重炭酸が6755も含有され量的 には日本有数の多さでもある。そのため単に塩辛いだけではない 甘味がある。その他土類、金属類もMg 317 Ca 346 K 722 Fe 5.9 と豊富に含まれるので色と香りが複雑な感触になって いて興味深い。
 

        



5. 夷谷温泉    大分県香々地町

 国東半島の北側香々地町の奥にある夷谷温泉は色付きの硫酸塩泉で 濃いものである。53.5度の芒硝石膏泉で土類や鉄が多いのか鉱物的 な感触の強い湯である。赤みの強い茶褐色濁り、鉱物味+渋味+薬味、 少鉱物臭の湯で掛け流しの良い使い方である。硫酸塩泉で濁りの ある湯は伊香保などもあるがここの濃さは立派なものである。 硫酸塩泉の良い湯は重曹系の甘味や柔らかさとは違った辛味を伴い 硬質的な力強さを感じる


  


6 川原温泉    大分県豊後高田市 

  磨崖仏で有名な国東半島の付根にある豊後高田市は温泉が少ないが この川原温泉は素晴らしい。35.8度の含炭酸重炭酸土類泉で総計 5851の個性の溢れる湯であった。炭酸カルシウムの匂いなのか炭酸 マグネシウムの匂いなのか?浴室に入ると強いセメント系の匂いがする。 床は鹿児島の中津川温泉のように一面が白い陶器のようになっている。 浴槽内はさらに進んでいて滑らかな一枚大理石のようである。 Na478 Mg433 Ca170 Cl 380 HCO3 3530  CO2 623 など典型的な重炭酸土類泉で湯は白濁している。 炭酸石膏薬味、セメント臭と観察。このような重炭酸土類系の温泉でも最も濃いものの一部は白濁し非常に珍しい。他にはあまりなく 愛媛県の石鎚山温泉京屋などと同じである。源泉のみ場は炭酸が強く蛇口を開くと間欠的になってなかなか湯が来ない。楽しい温泉であった 最近は休止とのことであるが復活を待ち望んでいる。

  



7. 長与温泉   喜道庵     長崎県長与町

45度の純重曹泉。なにも前知識が無く入浴したが、ものすごいつるつるの湯が待っていた。問題なく「つるつる強し」の入浴感 である。足や手の指のあいだに湯が入り込む感触でローションを 塗った手を洗った感じとも言おうか?透明、充分な重曹味、重曹 薬臭の良い湯である。施設はログハウスの新築で一般的であるが清潔感はある。特記としては大村湾に面す高台にあり、露天は 海の眺望が素晴らしく越前厨温泉を思い出した。丁度たそがれ 時で深い緑青に染まる海の存在が美しく評価にこの状況も加味 されている。循環であるが湯量の関係で致し方ないが掛け流し であったらさらによいであろう。

  


8  有玉温泉  長崎県有明町8. 柚木慈生温泉 

 島原半島は雲仙岳を中心に島のように円錐形をしているが その東岸にあって有明海に面して位置する、有明町にあるちい さな温泉。島鉄湯江駅近くにある。純重曹泉で37.6度、 薄褐色透明の湯である。かなり純粋な重曹味がはっきりとわかり 薬臭と観察した。家で実験しているかのような純重曹の良い湯 である。源泉掛け流しと加熱湯プラスして注いでいる。つるつる やや強しで浴感も良い。CO3は36だが新鮮なためつるつるが 良く出ている。CO2 10.1かH2S 1.1のいずれによるものか は分からないが、泡付きが確認できた。硫黄臭は感知できず。 良い湯の面白い現象に洗い場で寝ている人がいることが 挙げられるがそれを「トド」と呼んでいる。 ここでも2名発見した。掛け流しの湯と雰囲気良さの証拠で あろうか?この辺でモール系の褐色というのも珍しく、 東京の黒とは違った新鮮味を感じた。


    



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