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第6回: 僕のアメリカキャンプ体験(2)
さて、アメリカキャンプ旅の話をもう少し・・・。まず驚いたのがやっぱり島国と大陸の違い。どこまで行っても地平線、あの広さにびっくり仰天した。
 それ以前にもアメリカに行ったことはあったけど、自分で運転してると広さの感じ方がまた違ってくる。あまりに広くて、ホントにどうしようかなと思っちゃうくらいだった。
そして僕が大陸を走っていて感激したのはこんなことだった。僕がアメリカの景色として 好きだったのは、小さい頃に見た西部劇のシーン。砂漠の中に幌馬車が出てきて、ジョン ・ウェインがいて、みたいなね。それがそのまんま運転席の窓枠の中にスクリーンとなってドンと現れてくる、本物が。ラジオからは古いカントリーミュージックが流れてくる。

 そのシーンと音楽、そして乾燥した空気、そこにシボレーの古いトラックの V8エン ジン がドロドロドロドロいってる音が重なって。で、1本の道が地平線までずっと続いてて、そんなシーンを見ながら走っていく。これはもう鳥肌がたつくらい感激した。

前回ロスからスタートしてロスに戻った、って書いたけど、本当は東の端についたらキャンパーを売ってヨーロッパに渡るつもりだった。そしたらワシントンD.C. でお金を盗られちゃって。車をロックして、モニュメントを見に行って戻ってきたら、車の窓をやぶられて、お金、トラベラーズチェック、カメラ、そっくりやられちゃってた。 もうヨーロッ パどころじゃない、心細い、どうしよう・・・、で、とりあえず何とかロス まで戻ろうと思った。何でかっていうと、1番日本に近い気がしたから。海を渡ればすぐもう隣は日本 だ、っていう気がして。不思議だよね。ロスまで戻れば何とかなると思ってた。
2人でポケットの小銭を集めたら、ガソリン代くらいにはなりそうだった。
ニューヨ ーク の友だちの所で食糧だけわけてもらった。よし、食べるものとガソリンさえ> あれば何とかなる、と思って一目散に西の端を目指した。それこそどこにも寄らずに、日本の隣に向かってアクセルを踏み続けた。眠る時間以外はずっとアクセルを踏み続けていたら、東の端から西の端まで4日くらいでたどり着けた。

ロスに着いてキャンパーを売って、そのお金でアパートを借りた。そこでいろんなアルバイトをしながらしばらくを過ごした。
ワシントンで、お金を盗られて1番心細かった時、僕はオヤジに電話した。「死ぬの生きるのぐらいに困ったらここに行け」って知り合いの住所をくれた。結局行かなかったんだけど、僕はオヤジの声を聞いただけで、何だか大丈夫だっていう気持になったんだ。    < 続く >


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